正直な話、ロゼッタ社の「T-4OO」に出会うまでは、Google機械翻訳がNo.1だと思っていました。なぜなら検索エンジンのクローリングによって日々学習していそうだし、豊富な翻訳実績を背景にGoogleの一人がちなのかと思っていたのです。

しかしChomeで海外サイトを見ていると、和訳によく「押す」という単語が表示されていたり「約」という言葉が唐突に表示されていて、何のことやらと思っていたら、それはプレスリリース(PressRelease)や会社案内(About us)のことでした。

まぁ意味はわかりますけど、さすがにこんな一般的な言葉くらい訳しておいてもらいたいと思いつつも、実際に使ってみると随所にそうした所が見られて、もし翻訳を上司やクライアント担当に提出するとなったら、一から全部レビューして、だいぶリライトしないと難しそう。。そんな印象ですので、海外ウェブサービスをレビューしたり、日本語のサービス紹介資料を作ったりするのに、これだとちょっとキツイなぁと思い、有料の機械翻訳を探し始めました。

そうした中で出会ったのが「T-4OO」なのですが、初めは少し半信半疑で、Google機械翻訳よりも優れている機械翻訳ってあるものなのか?正直疑っていました。ですが、実際の翻訳デモを見て、その考えが100%違っていたことがわかりました。翻訳について素人の私が見ても、その違いは一目瞭然でした。

英訳や和訳のNo.1は「T-4OO」です。

担当者の説明によると、Google機械翻訳の翻訳精度が60%~65%ほどなのに対して「T-4OO」は最大95%の翻訳精度ということでした。ものの1分もしないうちに、A4に記載されていた英文を和訳して見せてくれたのですが、ほとんど誤りがなく、固有名詞についても精確に訳しきっていました。

よくよく聞くと、Google機械翻訳は、英語とフランス語や、英語とドイツ語などの主要な欧米の言語では80%以上の翻訳精度を誇る一方、日本語は人口が少ない割に難易度が高いという理由からなのか、置いてけ堀を食らってしまっているようで、ここ数年ほどはたいして翻訳精度が上がっていないそうです。

確かにそうでなければ、プレスリリースを「押す」と訳したり、会社案内を「約」とは訳さないでしょうね。せめて「私達について」ぐらいの訳はしてもらいたいもので、これだと参考程度に見たりは大丈夫ですけど、結局ビジネスでは使いものにならないので、翻訳業務を翻訳家に委託せざるを得ないレベルです。

さてその翻訳料の相場はいくらなのか?雑誌調査による翻訳料金の相場(フリーランス翻訳者)としては、英→日翻訳の報酬単価は日本語訳文400字あたり1,000円~です。(出典は日本翻訳協会)

例えばA4サイズで1ページだとすると40文字×36行で1440文字なので、A4単価は3,600円ということになります。(これはあくまでも相場なので、専門用語が多い分野だとさらに上がるのかな。)

Google機械翻訳は無料なので、一応は機械翻訳にかけて、原文と訳文を送ったら、少しは値引いてくれるかもしれませんが、相当ゴリ押ししても、2,000円/ページぐらいがいいところではないかと思いますね。

その一方で「T-4OO」の翻訳料はA4単価303円でした。(ミニマムコースの10万ワード(A4で330ページ分)が12万円/年間利用費のため、12万円÷330ページで算出)仮に翻訳精度が90%だとしても10%分をリライトするだけですから、500円~600円ぐらいで行けるのではないかと思います。翻訳料は人力でやる場合の1/4程度ということになりますね。

ただしアカウント料(初期費用)が初めはかかり、それが1人の場合は10万円です。フリーの人が翻訳ツールとして利用するにはちょっと割高に感じるかもしれませんが、頻繁に翻訳をする人ほどお得になるのと、使っていて全くストレスなく訳してくれるので、初期費がかかったとして、上限10万語コースの年額翻訳料12万円と合わせて22万円がかかったとしても、これだけの翻訳精度を提供してくれるのであれば、文句はないと思います。(だって330ページの翻訳を翻訳家に依頼したとしたら@2,000円~@3,000円ですよ。合計で65万円~100万円位かかる計算です。)

では実際の使い勝手はというと、これも簡単でした。

ログインして、テキスト翻訳、ファイル翻訳、WEB翻訳のどれかを選び、翻訳したい言語を選び、文章の分野を選び、翻訳ボタンをクリックする。ただこれだけです。しばらくすると翻訳結果が出ますから、それをダウンロードするだけです。

もちろん翻訳に際しては確認画面があり、センテンスの一つ一つの原文と訳文が表示されるので、そこで一通りのチェックが可能です。またその画面でリライトをかけてもいいようになっていますので、実作業に即しているというか、とても作業効率がよいのです。

またファイル翻訳は、原文と訳文とでテキストのレイアウトを保持した状態で翻訳してくれることにはちょっと感動しました。PDFファイルでもそのまま翻訳が可能ということについても便利だと思いました。

WEB翻訳に至っては翻訳したいページのURLを入力するだけです。例えば海外ウェブサービスのヘルプページで、調べたい機能についての解説ページがあったら、そのページのURLを入力するだけで、そのページの翻訳が出力されます。

そしてここからが「T-4OO」の真髄になるのですが、翻訳結果を学習できるのですよ。

クライアント企業ごとに構築された過去対訳・用語集のデータベースという貴重な「翻訳資産」を持つことができます。校正した訳文を保存して次回の翻訳結果に反映させることができるのす。それは「T-4OO」という名称の由来を知って更に納得したのですが「T-4百」ではなく正しくは「ティーフォーオーオー」と読み、「Translation for Onsha Only」の略なのだそうです。御社だけの翻訳、これが「究極の辞書」という機能で、これを活用していくことで、どんどん自社の翻訳精度が高まっていくわけなのです。

使い始めてまだ数ヶ月というところですが、それは確かに実感するところで、初めのうちは少し言い回しに違和感を感じる箇所が少しあったのですが、そうしたことが徐々になくなっていくことに感動を覚えました。今では95%どころか、ほぼ100%に近い感じで訳してくれていて、厳密に考えると、この訳はこっちの方がより自然かもしれないなと、結構高いレベルで日本語のチョイスをする場合にのみリライトと言った感じでしょうか。

特に担当者が多い場合、各担当者が翻訳作業を進めていけばいくほどナレッジが働き、学習による翻訳精度向上を実感できると思います。

まとめ

T-4OOは、日本の翻訳会社が開発した日英翻訳精度No.1のクラウド型「AI機械翻訳サービス」です。「T-4OO」は「Translation for Onsha Only」の略で、御社専用にカスタマイズできる自動翻訳のこと。『究極の辞書』を使うことで校正が簡単になり、『御社専用データベース』により自動翻訳の精度が向上、校正した訳文をデータベース保存していくことで学習、翻訳精度が使えば使うほど高まっていきます。

最後にロゼッタ社の理念が素晴らしいので、紹介しておきます。担当者のメールの署名には以下のメッセージがスローガンとして記載されているんですよ。

「我が国を言語的ハンディキャップの呪縛から解放する」